スピーチの中で彼がタイトルにある文を引用したが、ここでいう"someday you'll most certainly be right"とはどういう意味なのだろうかと考えた。一回目にこのスピーチを聞いたとき私は日本語字幕なしで聞いたのだがこの部分で会場から笑いが出たので最初は額面通り「いつかそれが正しくなる日が来るよ。(死んじゃうよ)」程度に受け取った。でもそのあと何度かこのスピーチを字幕付きでみるとこの部分が「やがてひとかどの人物になるだろう」というものもあった。気になって調べてみるといくつか解釈があるらしい。ネイティブスピーカーの中でも額面通りに受け止める人も入れば、そうでない人もいるらしいことがわかった。もし私があの部分を通訳するとしたらどう訳すかなーと考えてみた。多分私の能力では「ひとかどの人物になる」という訳出はできないと思う。そこまで頭が回らないと思うし、彼はこのスピーチを「死」に関する話として始めているので個人的にはイマイチしっくりこない。私だったら精一杯頑張っても「その日は必ずやってくるのです。」くらいかな。もし多少意訳してよければ(だから精一杯生きなければいけない)くらいは言うかもしれない。でもたった一言のこの言葉が死を意識する言葉として訳すか、または成功を意味する言葉として訳すかによって与える印象が全然異なってくる。言葉を訳すのは本当に深くて難しい。
2011年10月09日
“If you live each day as if it was your last, someday you'll most certainly be right.”
アップル社のスティーブ・ジョブス氏が亡くなり、彼のスタンドフォード大学でのスピーチがあちこちで流されている。このスピーチはとても有名らしく、私の友人もすでにこのスピーチを聞いたことがある人が何人もいたが、恥ずかしながら私は今回初めてYouTubeで聞いた。とても感動的で思わず涙がでるスピーチだった。
スピーチの中で彼がタイトルにある文を引用したが、ここでいう"someday you'll most certainly be right"とはどういう意味なのだろうかと考えた。一回目にこのスピーチを聞いたとき私は日本語字幕なしで聞いたのだがこの部分で会場から笑いが出たので最初は額面通り「いつかそれが正しくなる日が来るよ。(死んじゃうよ)」程度に受け取った。でもそのあと何度かこのスピーチを字幕付きでみるとこの部分が「やがてひとかどの人物になるだろう」というものもあった。気になって調べてみるといくつか解釈があるらしい。ネイティブスピーカーの中でも額面通りに受け止める人も入れば、そうでない人もいるらしいことがわかった。もし私があの部分を通訳するとしたらどう訳すかなーと考えてみた。多分私の能力では「ひとかどの人物になる」という訳出はできないと思う。そこまで頭が回らないと思うし、彼はこのスピーチを「死」に関する話として始めているので個人的にはイマイチしっくりこない。私だったら精一杯頑張っても「その日は必ずやってくるのです。」くらいかな。もし多少意訳してよければ(だから精一杯生きなければいけない)くらいは言うかもしれない。でもたった一言のこの言葉が死を意識する言葉として訳すか、または成功を意味する言葉として訳すかによって与える印象が全然異なってくる。言葉を訳すのは本当に深くて難しい。
スピーチの中で彼がタイトルにある文を引用したが、ここでいう"someday you'll most certainly be right"とはどういう意味なのだろうかと考えた。一回目にこのスピーチを聞いたとき私は日本語字幕なしで聞いたのだがこの部分で会場から笑いが出たので最初は額面通り「いつかそれが正しくなる日が来るよ。(死んじゃうよ)」程度に受け取った。でもそのあと何度かこのスピーチを字幕付きでみるとこの部分が「やがてひとかどの人物になるだろう」というものもあった。気になって調べてみるといくつか解釈があるらしい。ネイティブスピーカーの中でも額面通りに受け止める人も入れば、そうでない人もいるらしいことがわかった。もし私があの部分を通訳するとしたらどう訳すかなーと考えてみた。多分私の能力では「ひとかどの人物になる」という訳出はできないと思う。そこまで頭が回らないと思うし、彼はこのスピーチを「死」に関する話として始めているので個人的にはイマイチしっくりこない。私だったら精一杯頑張っても「その日は必ずやってくるのです。」くらいかな。もし多少意訳してよければ(だから精一杯生きなければいけない)くらいは言うかもしれない。でもたった一言のこの言葉が死を意識する言葉として訳すか、または成功を意味する言葉として訳すかによって与える印象が全然異なってくる。言葉を訳すのは本当に深くて難しい。
2011年10月01日
リフレイン
この仕事を始めてからしばしばあることだけれど、ある特定のシーンや言葉が頭から離れずにグルグルと回り続けている状態が続くことがある。大抵は通訳で失敗したシーンだけれど、ごくたまーに自分が納得できるパフォーマンスができたとき、その状況を頭の中で再生し続けて一人で悦に入る。そのシーンを頭に思い浮かべながらベットに入ることができた時を「至福の時」といってもいいんじゃないかと思う。最近現場で辛い思いをすることが多く、うまくできなかったりダメ出しをされたシーンがグルグル回り続けることが多かったけれど、先日お邪魔した現場が終わった後にメールをいただき「参加したメンバーもマフィンさんの通訳に感嘆しておりました」というとても嬉しいコメントを頂戴した。その一言で心が温かくなり、一気に元気になった。通訳者って本当に単純だと思う。お褒めのコメントは現場で食べるチョコレートよりも有効な活性剤だ。
2011年09月24日
メモリースティックさん、ありがとう。
通訳者は資料などなくても、スピーカーがしゃべっていることを一つの言語から別の言語に変換することができる機械のようなものだ、と思っている人がまだまだ多いらしい。先日の会議では資料が全く出ず、直前にプレゼン資料担当者をようやく見つけて「通訳者のためにプレゼン資料をいただけますか?」といったら一言、‘What for?’と言われた。まだまだ通訳者を使う上での心得についての啓蒙活動が足りないな、と痛感する。その一方で何とかして資料をゲットしなければいけないが、そういった状況下でそういった相手から紙ベースで資料をもらうのははっきりいって不可能に近い。そんな中、私の化粧ポーチに入っていたメモリースティックが大活躍をした。(なぜか私は化粧ポーチにメモリースティックを入れている)もしメモリースティックがなかったら私は一体どうなっていただろう、と思う。相手もプリントアウトしたものをよこせ、というとあからさまに嫌な顔をするがメモリースティックを差し出すとわりとあっさり資料を提供してくれる。もちろんメモリースティックがあってもパソコンがなければ意味がない。ここでもこの間買ったmacが大活躍をした。買ったときはちょっと自分には贅沢かなと思ったが、今回の出来事でモバイル系機器はこれから必需品になっていくんだろうなーと思った。macさん、メモリースティックさん、助けてくれてありがとう。
2011年09月21日
下手の横好き
友人の通訳者いわく私は「通訳ばか、英語ばか」なんだそうである。確かに仕事で撃沈しても何日間かすると「ま、いっか」と忘れて次の現場に行く。私よりも数倍も優秀な人と一緒に仕事をして自分の下手さ加減を痛感しても、翌日も性懲りもなく会議に入る。今まで沢山の通訳者に出会ったが、優秀な人でも通訳を廃業し違う道を選択した人も数多くいた。その中には「通訳者として自分の限界がみえたから」決断をした、と語った人が何人かいた。(もったいない、やめるのならその実力を私に分けて、と思わず言いそうになったっけ)自分の限界を感じやめていく人がいる一方私のような雑草通訳者もいる。この違いは何なのだろう。こんな質問を自分に投げかけたとき、私の頭の中にふとわいてくるイメージがある。それは私の妹である。私と妹は小・中学生時代バスケットボールをやっていた。チームが割と強かったので練習も厳しかった。私は一応スタメンに入っていたが妹はいつも補欠だった。妹はあまり運動神経がよくなかったし、足も遅かったが運動が大好きだった。その後、私は高校入ってすぐにバスケをやめてしまったが、妹はずっとバスケを続け、社会人になってもプレーし続けた。彼女のプレーはいつも全力投球である。確かに器用ではないし、かっこいいプレーはできないけれど、一生懸命やっているのがよく伝わってくる。彼女がプレーを続けたのは上手いプレーをしたいからではなく、単純にバスケが好きだからだ。下手くそだけどバスケが大好きなのだ。私もそうなのかもしれない。もちろん上手くなりたいという思いは常にある。でもその前に単にこの仕事が好きなんだと思う。好きだから下手くそだけれど一生懸命やろうと今日も頑張るのだと思う。
2011年09月18日
どうしよう、電子辞書
最近すっかり電子辞書を使わなくなってしまった。社内にいればパソコンを使って検索できるし、単発のお仕事の時は専らiphoneを使用している。一応カバンの中には入れてはいるけれど、実際に使用する頻度は非常に低くなってしまった。でもこの間iphoneを使うことができない現場だったので久しぶりに電子辞書を使ったら、なんと‘E’を押しても反応しない!よりによって一番よく使うEが壊れるなんて…。そのあと何度か試したらどうやら接触の問題らしく反応したりしなかったり、という状態である。電子辞書がないのは非常に心細い。でもいい電子辞書は5万くらいする。そこまで使用するかどうかが疑問。でもないと困る。さて、どうしたものか。
2011年09月14日
ニーバの祈り!
ニーバの祈りは通訳者の間では有名である。(色々な人が引用しているので興味のある人はぜひ調べて下さい)文章を丸暗記している訳ではないけれど、でもチラッと聞けばすぐそれとわかる。今日会議の中で、なんとそのニーバの祈りを引用したスピーカーがいた。最初に彼が「新聞の記事にあったある文章を引用します」といったので私は思わず身構え、パートナーと顔を見合わせたが、次の瞬間一気に興奮してしまった。これって…ニーバの祈りじゃん!たまたま私が担当しているときにこの引用が出てくるなんて不思議だけれど私は興奮のため訳出に非常に力が入ってしまった。それにしてもどこでどの知識が役立つか、本当にわからないものだ。
2011年09月13日
悲しい現実
社内で仕事をしていると業務の流れもある程度把握することができるしプロジェクトがどのような課題を抱えているのかをきちんと認識することができるので通訳をしていてもある程度余裕をもって対応することができる。単発の仕事だとなかなかそうもいかない。少しでもいい訳出をするために事前に資料をもらい、単語帳を作ったり、関係しそうな内容を調べたりして知識武装して本番に臨む。でもたまに資料が全く出なかったりすることがあるといやでも自分の耳と頭と口だけで勝負をしなければならなくなるが、そこで直面するのは自分の力不足という悲しい現実であり、そのパフォーマンスの質は通訳者と名乗るのが恥ずかしくなるくらいである。通訳がうまくなりたい。スピーカーのいっていることを正しく理解し、聞き手に優しい訳出をしたい。そう思っても口が全然動かず、何が話の幹で何が枝葉であるかがよくわからず、まとまりがない訳出になってしまう自分が本当に情けなくなる。私は日本語でも早口で話すことができないため、早口の通訳者と比べると同通では特に情報量が落ちてしまう。でも少なくとも本筋だけはきちんと押さえるように心がけてはいるが、本筋すら見えなくなってしまったらもうお手上げである。今日担当したスピーカーは強者ぞろいだったが特に午前中のゲストスピーカーの一人は資料なし、スコットランド人、そして早口、という三重苦だった。あーあ。今日は自分にとてもがっかりした一日でした。
2011年09月09日
怒りを抱きしめて
通訳の仕事をしていると理不尽なことって沢山ある。日本人と外国人との間の会話のやり取りがかみあわなかったとき‘Maybe it is because of translation’と言われたり、自分が期待していたのとは異なる反応を相手がしたとき‘That was a bad translation!’という発言を浴びせられたり。そういえば外国人上司が日本人部下を怒鳴りつけ、後からそれが勘違いとわかったときに、外国人上司が出先から部下に電話をかけてきたことがあった。日本人部下はまた怒鳴られることを恐れて私に同席を求め、スピーカーフォンで対応しようとした際に、こちら側がスピーカーフォンであると知らない上司が「さっきのは誤解だった。おそらくあれは通訳のせいだと思っている。君が悪いのではなくマフィンの通訳が間違っていたに違いない」とまくしたて、日本人部下は申し訳なさそうに私を見つめていたこともあった。本当は声を上げたい。なんでこんな扱いを受けなければならないの、と頭に血が上ることもある。でも残念ながら通訳者はdisposableである。生意気だ、扱いにくいと思われたらそれでさようなら、である。仕事にはいろいろなメリット/デメリットがあるが、通訳の場合はスケープゴートにされることが頻繁にあることが大きなデメリットであろう。(これを公衆の面前でやられると精神的ダメージもかなりある)仕事で辛い思いをしたときに怒りをどうやって処理したらいいのか、いい方法があればいいなと思うけれどなかなか思いつかない。
2011年09月04日
不惑について考える
先日古い友人とディナーを楽しんだ。彼女とは中学時代からの友人で会う機会は少ないけれど、ずっとこれからも友達であり続けたいと思う人の一人である。彼女は40歳を過ぎてから自分は「丸くなった」といっていた。そして生きるのがだんだん楽になってきたともいった。今までは自己主張をすることに一生懸命で、思い通りにならないことに対して不満が沢山あったけれど、だんだんそういう欲求がなくなってきて、物事をさらっと流すことを覚えたら楽になったそうである。私はその気持ちがとてもよくわかった。私も以前は何事も努力すればきっとかなうと信じて頑張ってきた。頑張れば頑張っただけ成果が現れたので頑張ることが楽しかった。でもだんだん頑張っても思うような成果が得られなかったり、成果が見える前に体調を崩してしまうことが増えてきた。やりたくても体や脳みそがついてこないことがある、ということを実際に経験するようになってきた。でもそうすると自分ができる範囲の中でいかに精一杯頑張るか、その枠組みの中で努力をするようになってきたように思う。それは私にとって必ずしも悪いことではない。バブル世代の私たちは今までの人生の中であまりにも選択肢がありすぎて戸惑うことも多かった。でも年齢を重ねていく中でだんだん物理的にできないことがでてくる。すると自分ができることにより集中するようになってくる。つまり持っていないものを得るために頑張るのではなく、持っているものを最大限活用するための努力に変わってくるのである。その結果自分の持っているもの・好きなこと・できることにフォーカスするようになるので生き方がシンプルになり迷いがなくなってくるのだ。そっか。だから不惑なのか。
2011年08月26日
旅のおさらい
今回初めてタイ・ベトナムに行ったが今までとはいろいろ異なる経験ができてとても面白かった。今後の旅にも参考にしたいので気がついたことを再確認しようと思う。
其の一:両替よりキャッシング。現地でいくらお金を使うかわからなかったのでバーツもドンも1万円だけ両替していったが、成田での為替レートが1バーツ2.98円と1ドンが0.0045円。現地でのキャッシングだとそれぞれ2.62円と0.0038円。かなり違うなと思った。手数料を払っても現地でのキャッシングのほうがお得感がある。現地の両替所だと不安でなかなか利用できないがキャッシングだと気楽なので今後はこのサービスを利用しようと思った。
其の二:バンコクの空港から市内までのタクシー。今回空港とホテルとの往復にはタクシーを利用したが全部料金がかなり違っていたのが面白かった。私は全て乗車前に交渉した。金額は400バーツから520バーツの間。一番安かったのがバンコクのインターコンチネンタルホテルのボーイさんが交渉してくれた金額だった。(400バーツ、高速代込)空港のタクシー乗り場からだと450バーツ+高速代(70バーツ)が一般的なようだ。タクシーに乗るときは細かい紙幣を持っていないと「お釣りを持っていない」といって残りをくれないから気をつけないといけない。
其の三:プレミアエコノミーはお得。行きのフライトで体調を崩してしまったこと、日本に帰国した日に仕事が入っていたこともあり、もし空きがあったらアップグレードしたいと思っていたらチェックインの際に「3,500バーツ(約1万円)払えばプレミアエコノミーをご案内できます」と言われたので間髪いれずに「お願いします」といった。これが大正解。プレミアエコノミーを初めて利用したけれど、シートもかなりゆったりしているし、アメニティや飲み物などはビジネスと同待遇。私は梅酒を2杯飲みほし(これがまたおいしい梅酒だった)3時間程爆睡することができた。プレミアエコノミーは路線によって利用できるものが限られているらしい。私はとてもラッキーだったのかも。
以上が今回学んだことでした。


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其の一:両替よりキャッシング。現地でいくらお金を使うかわからなかったのでバーツもドンも1万円だけ両替していったが、成田での為替レートが1バーツ2.98円と1ドンが0.0045円。現地でのキャッシングだとそれぞれ2.62円と0.0038円。かなり違うなと思った。手数料を払っても現地でのキャッシングのほうがお得感がある。現地の両替所だと不安でなかなか利用できないがキャッシングだと気楽なので今後はこのサービスを利用しようと思った。
其の二:バンコクの空港から市内までのタクシー。今回空港とホテルとの往復にはタクシーを利用したが全部料金がかなり違っていたのが面白かった。私は全て乗車前に交渉した。金額は400バーツから520バーツの間。一番安かったのがバンコクのインターコンチネンタルホテルのボーイさんが交渉してくれた金額だった。(400バーツ、高速代込)空港のタクシー乗り場からだと450バーツ+高速代(70バーツ)が一般的なようだ。タクシーに乗るときは細かい紙幣を持っていないと「お釣りを持っていない」といって残りをくれないから気をつけないといけない。
其の三:プレミアエコノミーはお得。行きのフライトで体調を崩してしまったこと、日本に帰国した日に仕事が入っていたこともあり、もし空きがあったらアップグレードしたいと思っていたらチェックインの際に「3,500バーツ(約1万円)払えばプレミアエコノミーをご案内できます」と言われたので間髪いれずに「お願いします」といった。これが大正解。プレミアエコノミーを初めて利用したけれど、シートもかなりゆったりしているし、アメニティや飲み物などはビジネスと同待遇。私は梅酒を2杯飲みほし(これがまたおいしい梅酒だった)3時間程爆睡することができた。プレミアエコノミーは路線によって利用できるものが限られているらしい。私はとてもラッキーだったのかも。
以上が今回学んだことでした。

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